2024年のパリオリンピックからアーティスティックスイミングのルールが新しくなりました。
今回は新ルールが今までのルールと比べどのように変わったのか簡単に解説します。
この記事でわかること
- アーティスティックスイミングとは?
- アーティスティックスイミングのルール
- パリオリンピックから大幅に変更になったこと
- なぜ変更になったのか
今まで何となく見ていた競技でもルールや特徴がわかると見え方がガラッと変わります。
是非、今回の内容を読んでアーティスティックスイミングに興味を持っていただけると嬉しいです。
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アーティスティックスイミングとは?
そもそもアーティスティックスイミングとは
音楽や他の泳者に合わせて演技を行い、技の完遂度・同時性、演技構成や芸術性・表現力、そして技の難易度を競い合う採点競技です。競技種目にはソロ、デュエット、ミックスデュエット、チーム、フリーコンビネーション、ハイライトがあり、競技プログラムには規定要素を入れて構成されるテクニカルルーティン競技と自由な演技で構成されるフリールーティン競技、ユース年代以下の大会で実施される規定の型と動作を一人ずつ行うフィギュア競技があります。
引用元-公益財団法人日本水泳連盟https://swim.or.jp/as/
始まりは1984年のロサンゼルスオリンピックで初めて正式競技になりました。
初めの頃はソロ(1人)またはデュエット(2人)での演技だったのが、この約40年で少しずつルールが変更され、人数もチーム(8人)だけの年やデュエットとチームの2種目の年もあり、東京オリンピックもデュエットとチームの2種目がありました。
そして2023年には採点の基準がさらに大きく変更
採点基準
今までの採点基準
- 技の完成度(エクスキューション)
- 技の出来映え(エレメント)
- 芸術性(アーティスティックインプレッション)
3つの合計で100点満点で採点
それが2023年からは100点満点制を排除。
2023年からの新基準
- 技術(難易度+完成度)
- 芸術性(アーティスティックインプレッション)
2つの合計得点で争われることになりました。
さらに大会前に『この技をこの順序で行います』という事前申請も必要です。
この事前、申請の通りに演技を行わなかった場合や、申請した通りの技が『できていなかった』と判定されてしまうと大きな減点となってしまいます。
技術得点に関しては、技一つひとつに難易度が設定され、その出来栄えによって、技一つひとつに得点がつきます。
体操やフィギュアスケートと同じですね。
アーティスティックスイミングの規定項目
- 5つの規定要素と言われるテクニカル(必ず入れないといけない技)
- 2つのハイブリッド(潜って行う足技)
- 1つのアクロバティック要素
合計8つの技の合計点(エクスキューション)とアーティスティックインプレッションを足した点数で争います。
パリオリンピックではデュエットとチームが行われます。
デュエットではテクニカルとフリーの2種目の合計点。
チームはテクニカルとフリーに加え、リフトなどの派手な見どころ満載のアクションが組み込まれたアクロバティックの3つの種目の合計点で順位を決定します。
このルール改正によって、技の合計難易度が、合計得点に大きく影響する競技になりました。
パリオリンピックから大幅に変更になったこと
パリ2024大会で、アーティスティックスイミングには大きな変更点が2つあります。
それは①チーム選手への男子選手が参加可能になったこと、②チーム種目で「アクロバティックルーティン」が追加になったことです。
それぞれ順番に解説していきます。
1、チーム種目への男子選手が参加可能
これまでは女子のみで8人のチームが構成されていました。
しかしパリオリンピックからは1チームにつき最大2人の男子選手が参加可能になります。
これにより演技の幅が広がり、より迫力のある演技が可能になります。
ただ男子選手の参加は必須ではありません。
どこの国で何人男子選手をチームに入れるかどうかも見どころの1つになってきます。
2、チーム種目で「アクロバティックルーティン」が追加
アクロバットルーティンは「複雑な隊形、空中での動き、アクロバットな動きの多様な組み合わせで、難易度、完遂度、芸術性を見極め・評価することが審査員に求められる」ことです。
男子選手の参加とアクロバティックルーティンの追加によって、パリ2024大会ではさらにダイナミックなパフォーマンスが見られることが予想されます。
どの技が高得点なのか、どのタイミングでアクロバティックルーティンを入れるのか
色々調べて見てから試合を診るのもいいかもしれません。
なぜ変更になったのか
具体的に口述されてはおりませんが、これにはいくつか理由があると言われています。
- 採点方式がわかりにくい
- 点数基準をわかりやすくする
- 審判の主観が出てしまう
元々アーティスティックスイミングは採点がわかりにくいという意見もありました。
演技の順番や審判の見え方によって採点が低くなるなど公平な審判をするのが難しいので、基準の見直しが行われたのかもしれません。
今回の改正では採点基準がわかりやすくなった反面、間違えると一気に減点になるため、多少のデメリットもあるようです。
まとめ
今回のパリオリンピックで変更になった点は大きく2つ
- チーム種目への男子選手が参加可能
- チーム種目で「アクロバティックルーティン」が追加
男子選手の加入やアクロバティックな演技が今回のパリオリンピックでは特に見どころの1つになります。
そのほかにも近年どんどんルールが変更になっているアーティスティックスイミング
是非、ルールや採点基準を覚えたうえでオリンピックを見て一緒に日本を応援しましょう!
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